マーロウ図書室

本の感想など人知れず語る部屋

剣客商売番外編 ないしょないしょ。

著者:池波正太郎
約370頁
新潮文庫

なんとも薄幸な少女が
成長していく物語。

剣客商売番外編となっていて
お馴染みの場所、人物が若干出てきます。
時代は、小兵衛が道場を辞めて
鐘ヶ淵へ移る辺りですので、
本編よりも前の時代になりますね。

とは言っても、
主人公は少女(から大人へ成長)なので
あまり出てこないですけど...

で、
その少女がまた不幸だらけで
可哀想になるくらいなんですが、
助けられながらも力強く成長していく、
その過程が面白いですね。
そして、さっぱりした終わり方も。

それと、
改めて思う事。
文章の中にある(?????)
( )の中は人物の心の声。
やっぱりこれが良いですな。
地の文章に会話に心の声、
この三巴が面白さ増幅させてるかなと。

久しぶりの池波正太郎作品、
良さを再認識した次第です。

*マーロウ満足度指数*
★★★★★★★★☆☆

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絞首台の謎。

著者:ジョン・ディクスン・カー
訳者:和爾桃子
アンリ・バンコランシリーズ
約280頁
創元推理文庫

シリーズ2作目。
とある会員制クラブにあった
絞首台の模型から始まる事件のお話。

ん~
若干読み難いですかね、
特に最初の方。
怪奇色もあり雰囲気はあるけれど、
ごちゃごちゃしていて
いまいち話が飲み込めない。

ある程度読み進めて、事件の形が
見えて来るとそれなりに面白いかなと。

終盤は意外性もあり、
バンコランの冷徹さも見られ良かったかなと。

*マーロウ満足度指数*
★★★★★★☆☆☆☆

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エヴェレスト 神々の山嶺。

著者:夢枕獏
約1060頁(合本版)
角川文庫

一人の天才クライマーと
一人のカメラマン。
山にすべてを捧げる男の物語。

映画化されたのを観て
原作も読んでみました。
元々は「神々の山嶺」映画化に合わせて改題。

いや~
著者の作品も初めて、
山岳小説と呼ばれる物も初めてですが、
これは素晴らしい。
山の事などさっぱり分からんですが面白い。
臨場感溢れてます。

男達の内面の描写も
くどいように多いですが、
それがあってこその
「なぜ、山に登るのか?」ですな。
映画ではこの辺が足りなかったのかなと。

実在の登山家をモデルに
実際のエピソードを取り入れ、
エヴェレスト最初の登頂成功者の謎
(G・マロリーは登頂に成功したか?)
も絡めたストーリーも面白い。

傑作と認めざるを得ない。

*マーロウ満足度指数*
殿堂入り

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